底辺公立高校卒業してから、遊びまくった。
車が好きで、車好きの連れといつもフラフラしてた。
周りは車改造したりしてる、いわゆるDQN系の奴らばっかり。
どうせ実家だし、適当な仕事を少しやって、またやめて、又遊ぶ。
周りはみんな学生だったから似たようなもんだし、別にいいかなって思ってた。
半年行った職場もあれば、1日で行かなくなった職場もある。別に何も感じなかった。
親は「またやめたの?」とか言ってたけど、気にしなかった。選ばなければ仕事はあったし。
履歴書には全部の職場はかけなかったな。忘れた職場も多い。それくらいやめてた。
それが、ある運送会社で働く事になった。地元の小さな小さな運送会社。
でも初日に起きるのが面倒で(前日夜にまた車走らせてた)、行くのやめた。
また別の仕事探せばいいかな、って程度で。
うわ、まずい、めんどくさい、そう思った。
「どうしたんだ?具合が悪いのか?大丈夫か?」
俺びっくりして。怒られると思ったのに、本当に心配して電話くれたんだ。
病院行ったのか?とか。本当に心配してる声で。
これが20歳の時。初めて「ああ、ちゃんとやらないと」って思った。
「明日はこれるか?」の声に、気がついたら「はい、必ず行きます」と答えてた・・・
そのオヤジは本当に面倒見の良いオヤジで、運送の仕事キツイのに、段取りの悪い俺をちゃんと面倒みてくれた。
このオヤジには迷惑かけちゃダメだと思って、俺なりにがんばったよ。
そうしたら、いつの間にか信頼されて。
大手取引先の常駐になって。
気がついたら、ソコの会社に引き抜かれてた。
でも、倉庫の横の事務所にいたジーさん(実は人事権があった)が、ひっぱってくれた。
そこから15年。
ちゃんと結婚できるとは思わなかった。
でも、今の自分があるのは、あの運送会社のオヤジのおかげだと思ってる。
あのオヤジは、あの小さな小さな運送会社を勤め上げて、最近定年になったと聞いた。
酒もってお礼に行こうと思って、それで今までの事ここに書いてみる。