たまに「この作品はマッチョ思想丸出しで云々」「描かれる女性像/男性像が封建的で云々」みたいな批判のパターンをみることがあるが、作品全体を通してその手の人たちが完璧に満足できるような、差別性のない?作品というのはどれぐらい存在してどれぐらい売れているのだろうか。
それはつまり「作り手(もちろん、女性も男性も、それ以外も問わない)はそういう内容の作品をどれほど求めているのか」「受け手はそういう内容の作品をどれほど求めているのか」ということだが。
例えば「作り手も受けても望んでいるのに編集が通してくれない」というようなことはないはずだ。日々「これはどこ向けに作っているのか」という、見るからにくだらない作品も生まれているのだから(むろんそれらは当然に消えていくが)。求める人が多いような作品がいつまでたっても世に出ず、いつまでたっても広がってゆかないということがあるとは思えない。いうまでもなく、最悪でも同人誌で出せば「世に出ない」ということはありえない。求められている作品が、いつまでも市場で力を持たないなどということがあるとは思えない。
「そういう世界観」に魅力がまるで存在しないのであれば、「そういう作品」もまた存在できず、売れもしないだろう。が、魅力がまるでない、ということはあるのだろうか。「そういう世界観」は魅力と幸福に満ちているはずではないのか。ならば、作り手も「そういう作品」に魅力を見出し、受け手はこぞって買い求めるだろう。「そういう社会」はすぐにやってこなくても、「そういう作品」はすぐにできる。というより、できていないわけがない。
素晴らしい作品があるのなら私はそれに触れてみたい。だが私は情報を持っていないのだ。「これがいいよ、もちろんすごく売れているんだ」という作品を、誰か教えてくれないだろうか。
最近だとワンピースだな。絵的には男女の書き分けはまあマンがコードのそれによって制御されちまっているけど、(要は女キャラはおっぱいでかい)ゲイキャラ、オカマキャラ、巨人...