コレクションを捨てた奥さんは「悪くない」。
家が狭くなってくるし、鉄道模型は「これがなきゃ困る」という生活必需品でもない。
普通に考えていったら「こりゃあ捨てるしかないか」という結論になる筈。
そして旦那さんも、捨てられたあと考えて「こりゃあ捨てるしかなかったな」と思う筈。
でも旦那さんには「鉄道模型は捨てるけど、コレは取っておく」という「コレ」がなかった。
奥さんは悪くない。旦那さんも奥さんが悪くないことを知っている。
でも生活はしっくりいかなくなってしまった。
奥さんの「鉄道模型を捨てる」という行為がこの状況を生み出して、この状況を改善する手だてはない。
これはもう、別れるしかない。
奥さんにとっても旦那さんにとっても不幸なことだけど、奥さんの「鉄道模型を捨てる」という行為は、結果として、取り返しのつかないミスだった。
というのが、この話の恐さ。