2009-07-01

宗教信仰してる人は、何かいいことがあったのかなぁ」

なんだか知らないけど、唐突に姉がつぶやいた。

うちは母親だけが信仰宗教をもっているが、他の家族はほぼ無宗教だ。

なんでそんなことを言い出したんだか知らないが、その前提条件がまず違う気がする。

というか、姉にとっては宗教=いいことがあるということだったのか。

私は過去に、ごく親しい友人にこういって勧誘されたことがある。

「この宗教信仰すれば、いいことがあるよ。

私は何もかもうまくいくようになった。

今がよくないのは他の宗教信仰している家族がいるせい。

仏壇があるのもよくない。地獄に堕ちるよ」

もともと母の信仰に懐疑的だった私には、完全に逆効果言葉だった。

家族信仰地獄に堕ちるなら、堕とせばいい。

友人が信仰によって救われたなら、それは否定しない。

しかし、私が懐疑的であることを知った上で、

帰宅不可能なところへ連れ出しての強引な勧誘だった。

誰も人生を悪くするために信仰を持つ人はいないだろう。

しかし、信仰利益を得るためにするものではないと私は思う。

信仰とは、行うことそれ自体が人生を豊かにしたり、

精神の安寧をもたらしたりするものではないのか。

信仰するといいことがあるよ」

私は身近な信仰者より、この言葉を何度か聞いた。

信仰者も、ようは私と同じことをいいたかったのかもしれない。

だけど、ニュアンスというのか、その「いいこと」というのが、

どうも現世的利益ばかりをさしている気がして、私は素直に聞くことができなかった。

彼らの浮かべる笑顔が、なぜか同じに見えるのが気味悪かっただけかもしれないが。

姉が何を言いたかったのかがわからなかったので、そのまま上に書いた話をした。

彼女が納得したのかどうかは知らない。

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