2009-06-14

女勝りな少年の顛末

(少女な)少年が媚び合いに強い理由。

それは女の子が妬まれたり妬まれたりして毎日を過ごしている一方で、(少女な)少年はめったに妬まれることがないため(そして女の子男の娘を異常に好むため)、可愛い子ぶる手加減を知ることができないし、限度というものを身につけることもできないことにある。(少女な)男の娘にとってルールもなにもない無法地帯であるから、愛嬌差でそれほどないこともあり、無茶苦茶をやって勝ってしまうのだ。

(これは兄弟のいる子供がどれぐらい親に良い子ぶれば兄弟から疎まれるのか、どれぐらいなおべっかで済むのかを兄弟での関係で学べるのに対し、一人っ子で育てられたような孤独子供が疎まれることがないため誰からも愛され得る訳ではないこと知らず、媚びのルールも学べないのに似ている。)

これを男性女性の性分の違いとして解決することはとても単純でわかりやすいかもしれないが、そうとも言い切れないのは、そんなものを身に着ける経験男の子はもともとすることができない立場にいるからである。

ものの好みがはっきりする以前から「戦い最高」とのたま少年マンガを読み、親の趣味で勝負根性を叩き込まれ、気づいたころにはゲームスポーツがもっとも近くにあるような環境で、処世術や社交性というものを身に着けるのは至難の業だろう。もちろんその後、自分環境にぞっとし、別世界を知っていく男の子もいるだろうが、それにしたって恋愛葛藤成就テーマにした少女時代を生きた女の子より年を留め置いてしまっているはずだ。男の子にも洗顔に命をかける子はいるし、白馬王子(女)様を信じている子もいる。男の子なら誰もがかっこいい登場人物を見て「この人みたいに強くなりたい!敵を倒したい!」などと思うわけではなく、女の子同様「お嫁(婿)さんにして~!」と料理ファッションの道に進む男の子もとても少ないけど少なくないのだ。

「女の乙女心は男にはわからん」という言葉をよく聞くが、それは総じて「女の乙女心を理解できる男性」は自分の夢を持たず、(男女問わず)誰かに愛されていたいと願う我の強い人物であるから、女性にとってみれば近しい存在でしかなく、眼中に入っていないからである。もうそのへんは仕方がない。少女漫画ヒロインが二人いるようなものだ。(極薄の)百合だろ。ふつうに。個性がある以上、少女乙女心みたいなものを理解できるかできないかは男女差というより、個人差でしかない。

愛嬌差がないころ、(少女な)男の娘は手加減を知らずにいるため、女の子との媚び合いに勝ててしまうことがある。そうした(美少女な)少年が年を経て、媚び合いに勝てなくなっていくとき、男(女)の子が自分を練習台にしていたこと、そして自分があまりに無知で、女(男)の子に対し恥じらっていただけな男(女)の子の純情を理解できずにいたことにショックを受けることになる。

そうした自分の未熟さに打ちのめされているころ、押し寄せてくるのは男性というものに自分が当てはまりつつあるのだという事実で、彼らはそうやって第二次性徴期へ突入するのである。

http://d.hatena.ne.jp/m0612/20090514/p1

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん