2009-03-28

僕らは椅子を増やせない

君がうっかり博士後期課程に進んだ学生だとするよ。

んで、君はがんばるよね?研究を進めるし、論文も書くし、学会発表もする。

んで、博士号を取る。

あ~ら、不思議、あなたは常勤職に就けないのでした。

え、なんでって?

君って大学とかのアカデミィックポジション志望でしょ?

でもねえ、今は生み出される博士の数よりもアカデミィックポジションの数の方がず~と少ないのだよ。

んでね。アカデミィックポジションの数は君がいくらがんばっても増えない。

だって、君は単なる研究者なんだもの。

君は少ない椅子(=アカデミィックポジション)を必死に奪うしかできないんだ。

でもね椅子の数は限られている。だから、余る人は必ず出てくるんだ。

そんな世界では「がんばれば報われる」なんてお題目に過ぎないってワケだ。

もちろん、ポスドク職と呼ばれる非常勤職はいっぱいある。

でも、あんなのただの「バイト」だよ。いつ「サヨナラ」って言われてもおかしくない。

国からの短期的な補助金が尽きれば、ボスはあなたを雇っておけなくなるんだんからね。

で、何が言いたいって?

僕らは椅子を増やすことは出来ないってことさ。

僕らはがんばったら報われる環境にいて初めて「がんばれば報われる」って言えるんだ。

まあ、僕は君を助けてあげれないけどね。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん