2009-03-24

グラデュエーション ブルー

大学時代は死ぬほど遊んだ。

「現役で某国家試験合格してやるぜ」と息巻いていたのは、入試合格してから入学式後の数日間だけ。当時リア充なんて言葉は知らなかったけど、おそらくそういうものを目指していたと思う。毎日違うやつに話しかけて知り合いをたくさんつくった。もっともその中で今でも携帯アドレス帳に入ってるやつはわずか。

部にも入った。友達ができた。テストの頼りはこいつらだった。出席評価なんてないから学校に行くのはテスト週間だけ。未だに掲示板がどこにあるのかわからない。彼女もできた。部の人気者だ。モテる女の彼氏はつらい。特に初カノの場合は。つきあっていることが内緒なのも良くなかった。目の前で彼女に行われる体育会セクハラには耐えるしかない。どんどん心の余裕がなくなっていった俺に彼女が冷めたってことは頭ではよく理解している。部からは遠ざかった。辞めなかったのは部内での責任ノートのためだ。自分の中でどちらの比重が大きかったのかはあえて書かない。部中心だった人間関係はほとんど切れた。

その頃からゼミがはじまった。呑み会メインゼミだ。入学以来まともに勉強してこなかった自分に、まじめなゼミは無理だった。専門授業に初めて通った。そして呑んだ。教授について夜の街にも行った。教授陣の中で顔と名前が一致するのはこの人だけだ。成長もした。1年生の時よりはスマートに遊べるようになった。いい感じの女友達もできた。人気者だったから彼女にはしなかった。卒論もないし単位もほぼ揃っていたのでバイトに明け暮れた。たまに気が許せる友達と遊ぶ以外、ひたすらバイトをした。使い道がわからないお金は貯まりつづけた。

就活は頑張れた。勉強の積み重ねがいらないから。事実2割ぐらいの「自分」を作ってそれなりにいい会社からいくつか内定をもらった。それからはまた毎日バイトだ。たまの消費が唯一の自己表現だった。親の代わりに学費を払うことは、思いついたがしなかった。そうやって300日以上過ごした。バイト先では積極的に仲良くしようとはしなかった。だからプラスマイナスもないそれなりの関係だ。

卒業が近づいて、またかつての部の知り合いと遊ぶようになった。もっぱら向こうからお呼びがかかる。俺はさびしいから行く。だけど絶対行かない集まりもある。ゼミの集まりには何度か行った。女友達彼女にはなってもらえなかった。行かない集まりが増えた。

今日卒業式だ。俺は行かない。グラデュエーションブルーがその理由ではない。大学時代に学んだことはいくつかある。

社内恋愛は俺には無理

・人に依存してはダメ

・本分を果たすべし

勉強代が高かったのか否かは今後にかかっている。

以上、事実9割の話です。新大学生反面教師になれば幸いです。あともし奇特な方がいらっしゃれば、新社会人にアドバイスください。体験談だとうれしいです。

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