本当はもう、生きていく自信がないんだろうなぁ、って思う。ただそれでも僕が生き続けていられる理由は、好きな人がこの世界に存在しているっていうことだけなんだろうな。
あなたが見ている世界はとても美しいのでしょう。今、あなたの見ている世界は光り輝いて、キラキラしていて、かけがえのない空間なのでしょう。僕にはわかる。そして、誰が見ても明らかなのです。そして僕の見ている世界は、あなたの目線を通してのみ美しく見えるのです。
僕が自分の目を通してだけで見ている世界は、もはや一体なんなのかわかりません。もう言葉に出来ないぐらいぐちゃぐちゃで、絵の具入れの後ろを切って、キャンバスに落として出来ただけの醜いアートです。いや、アートに失礼だ。醜い水溜りです。
僕の希望はもう、あなたと結ばれることではありません。あなたが、今のように幸せに生きて欲しいと願うばかり……って、ああ、ようやく、この時が来たのかもしれません。あなたの幸せを、心から願うことが出来た、この瞬間が。それを伝えることが出来たとき、僕の役目は終わるのでしょう。
次にあなたに会う時、僕は何を伝えることが出来るのだろうか。あなたのことを、どう思うのだろうか。
そこに、あなたへの純粋な想いがありますように。