2009-03-10

マニュアルを残すことはとても大切だ、けどめんどくせーな

人にものを教える/人からものを教わるときに、マニュアルあったらいいなあ、と思うことが多々あるんですね。ここで言うマニュアルというのは、いわゆるところの「取り扱い説明書」とか、テレビを買ったらついてくるアレとか、バイトで最初に読まされる/教え込まれるアレとはちょっと違っていて、なんといいますか、ちょっと今風の言い方をしますと「ライフハック」みたいなね。違うかな。

たとえば、あえてコンビニのほうで言いますけれども、コンビニバイトをしたことがあるんですが、まあマニュアルにはたとえばレジ打ちの方法だとか、会員カードを持ってこなかったけどポイントをつけたいとか、ゆうパックを頼まれたときの方法とか、そういうことは書いてありまして、まあこれについては全部に目を通せば原理的には作業が可能で、わからないときはマニュアルを見れば対応できるわけで、これはこれで優れたシステムなわけですね。

コンビニ業務が拡大というか拡散というかをして、マニュアルが膨大になって、すぐに参照できなくていろいろ困る/覚えるのに時間がかかって、2~3回やったくらいでは対応できなくなるとか、まあ、そのあたりの問題はあるんだろうとは思いますが、しかしまあ対応策が載っているのは間違いないわけですね。

ところがすべてがマニュアル化されているわけではなくて、たとえばもう陳列棚に置ききれないパンを、どういう優先順位でどこに片付けるか、とか、そもそもパンをどこにどういう順番で並べるか、とか、細かいことを言い出すとキリがないけれども、そういう、各店舗独自の仕入れ状況とか、棚のスペースに応じたやり方についてはマニュアル化されてないわけですね。ところが、新入りとしては、ここが一番知りたいわけですよ。毎日の業務なわけですし、やることがあるのかどうかわからないゆうパックの送り方より先にそっちを効率的に知りたいわけですね。そして、これこそ本当はマニュアル化するとお互いに(教える側と教わる側双方に)楽な部分だと思うんですね。パンはこれこれこういう決まりで並べていて、時々順番が変わるので、そのときはこうしましょうね、とかね。でもそうはならない。

コンビニの場合はまあ原因は明白で、(特に私が働いていた店舗については)そんなに滅多にバイトの切り替わりがないし、まあ2週間も働けば8~9割は仕事なんて覚えちゃうし、パンだって新商品が出たりしてそのつどマニュアルの改訂が必要になるので、初期の負担軽減のためのマニュアルを用意するコストよりとにかくそのつど教えるコストのほうが低いわけですよね。店長はそもそも、あんまり店員教育しないから関係ねーしね。

しかしまあ、あれば便利なことに間違いはないわけですよ。特に、新しい人が定期的に(年に1回とか)入ってきて、その人たちが、そんなに使い方/やり方が変わらないことを覚え、それを教え/教わる必要があるという場合には。じゃあ、一回マニュアルを作ってしまえば後は楽になるのに、なぜやらないのか?これは良くわからないんですが、そもそも、そのあたりのコスト計算していない(逐一教える、ということの何の疑問も感じていない)とか、ちょっと嫌な言い方になりますけど、そのコストを「自分が」背負うのが嫌だ、と感じる、とか、もっと嫌な想像をすれば、一種の優越感を味わうため、とか、まあそのあたりがあるんでしょうか。

結論はつまり、「コスト計算し」て、「そのコストを『自分が』背負」ってもなお将来的にはコストダウンにつながる、と思うなら、おめーがつくりゃーいーだろ、ということになるんですよね。「優越感」は他のところで得てくださいね、ということになるんですよね。いや、わかるよ。わかるんだけどさ。びみょうに腑に落ちない。だから今までマニュアルができていなかったのか。最初のヤツが悪いのか。

  • 「なんでこの程度のこともマニュアル化してないんですか?」 「時間が無いから。じゃあこの仕事覚えたらマニュアル作ってね」 「…」 となるから文句も言わず黙々とやる。

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