2009-02-20

スイス銀行秘密口座ビジネスの終焉か

UBS、米国の圧力に250の秘密口座の開示やむなしと判断

 テロリストの資金源をたどると、必ず最後に闇に包まれるのがスイス

 スイス銀行の大手はUBSとクレディ・スイス、ほかにピクテなど数百のプライベートバンクがあって、日本でも架空の話「ゴルゴ13」でお馴染み。

 さて米国は2007年、スイス政府に対して、犯罪関係する秘密口座の開示を要求し、水面下の交渉が続けられていた。

 スイス銀行の特色は秘密性にあり、世界の億万長者が、この秘密口座を持つ。

米国が追跡できる範囲内で、むろん捜査対象アメリカ人に限定するとはいえ、テロリストばかりか、かなりの犯罪ならびに脱税資金洗浄の謎が暴かれることになり、それは顧客との約束を違えることになるため、スイスは拒否し続けた。

 だが、その政治力テロリスト戦争というロジック米国に押され、スイス過去三年間、牛歩戦術による時間稼ぎ。この間に顧客らは、さっさと解約するなり、或いはバミューダなどオフショアへ資金を移したとも言われる。

 ウォールストリートジャーナル(1月19日付け)によれば、UBS(スイスユニオンバンク)は、遂に米国の圧力に折れて、250口座の情報開示を決めたという。

 ほかにマイアミでの脱税捜査の進展などから、IRS(米国歳入庁)は、同行に対して、52000口座の情報開示を求めているという。

 スイス銀行秘密口座ビジネスは終焉するのか? いや、次の魔都は上海かも。

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