もーほんと好き。微妙にいろんな物のセンスが寒いとか、金銭感覚がめちゃくちゃとか痛々しいところ山ほどあるけど、過剰なかまって欲しがりなとことか、私が落ち込んでる時に絶妙なタイミングであれこれしてくれるとことか、仕事に対する姿勢とか、可愛くて可愛くてしかたがない。大概私が甘えに行っている方だけれど、ああよしよしいい子いい子すごいねすごいねって猫かわいがりしたくなる。
でも忘れんな。あいつ彼女いるんだよ。私を振ったあとに付き合いだした子。平気で私の前で「あーセックスしたい」て呟く人なんだよ。風俗行けって返してるし、酔っぱらっても指一本触れて来ないけど。「増田は知らないほうがいいよ」って教えてくれなかったけど、ろくでもないことして共通の友だちに縁切られてる人なんだよ。「おまえ俺のこと大好きだしな」とか言っちゃう人なんだよ。
きっと本当に付き合ったら、いろんなとこが嫌になる。
彼の一番になれないのは悲しいけれど、もしかすると今の状態がいちばん幸せなのかもしれない。恋人ではなくて、尊敬する、兄のような仕事仲間。私に恋人ができると大はしゃぎして喜んでくれる人。
ほんとやだなあこの関係。私の好意にあぐらをかきやがって。ああそうさ大好きさばーかばーか。友人一同にも痛い関係だと思われてるけど知ったこっちゃないよ。だっていろんなことあったし違う人と付き合ったり別れたりしたけどまだ好きなんだもん。しょうがないじゃん!
仕事仲間として関わり続けることを望んだのは私だけれど、せめて幻滅させてくれたらどんなにいいかと思う。あの子には絶対満たせない条件で君に必要とされる、唯一の方法。自分の仕事をほんの少しでもそんなふうに捉えてる自分が、ぶっ殺したいぐらいムカつく。でも失いたくないわけ。人生が変わっちゃうような出来事でパニックになった時、話をしていちばん落ち着くのは今のところ君なんだ。ああ支離滅裂ね私。
いっそセックスに持ち込んでしまえばいいのかもと思うけど、そんなことしたら自己嫌悪で死んでしまうんじゃないかと思う。私が。自分がされたくないことは人にしちゃだめだ。あとね、「男は嘘でも愛のあるセックスできる」そーですよ。そーですか。
どーでもいいけど、香水つけてる人はずるい。街中でふいに幻が現れて、胸がきゅってなる。
慣れ親しんだ家を離れるのは恐ろしいことだけど、新しい世界を広げるべきなんだろな。二十代のうち五年を君に夢中で過ごしてしまったよ、あーあ。