会ってる時はすごくいいんだ。緊張しすぎで手に汗握りまくりながらも、べったべたに甘えさせてくれるから。私も彼を甘やかし、時には叱り、微笑ましい気持ちで見守っている。この人の幸せを願っている。一緒にいるとドキドキしてしょうがないって、嬉しそうに言ってた。いろんなことを一緒にするのは、私も楽しいし嬉しい。仕事に対する信念やそれのやり方とか音楽の趣味とか、わかりあえないとこはたくさんあるけど、どっちかの寿命が差し迫ってるわけでなし、ゆっくりいろんなことを話したりやったりしていけばいいと思う。キスもセックスもする。私の体をやさしく扱ってくれるし、避妊も怠らない。危険日やらなんやらで私が拒めば、ぶーぶー言いながらも従ってくれる(今のところは)。浮気なんかそうそうしないだろうし、それどころか風俗にだって行きそうにない人だ。男というのはそういうとこに行くもんだと思ってるけど。私とだけ向き合ってくれる、誠実な、いい人だ。
会ってないと、友だちだった時に私の感覚が戻ってしまう。めちゃくちゃに好きなのはやっぱり、しれっと二股をやってのけあらゆる遊びが大好きなあの男なのだと、気が狂いそうなくらい自覚する。そんでもって、将来が恐ろしく不安になる。私も彼も、とんでもなく不安定で十中八九お先真っ暗な感じの職業だから。金銭がらみで親が離婚している私に、この状況はきつい。その上私は結婚願望が強く、早く早く子どもが欲しい。であれば堅実な人と付き合うべきじゃなかろか、ましてもうお互い二十代半ばだ。寿命が迫ってないにしても時間がないようなもんだ。私が今の職を捨てるかどうかの時期にも突入している。いろんなことに焦り、不安を募らせている。
あーもー、ヘドバンして我を忘れている間だけが平穏だ。自分で自分がうぜえ。現実から逃げてるだけじゃ駄目だ。逃げるだけ逃げたら立ち向かわなくちゃ。