2009-01-04

amazonとボクと、時々、おとん

amazonでとある商品の注文をした。支払いは済んでいる。

それが今日、届く予定だった。そして来た。押されるチャイムボタン、鳴り響く「ピンポーン」という音。

俺は分かっていた、この時が来るのを。そして待ち侘びていたのだ。

俺は玄関へ向かおうとした。しかし次の瞬間、響き渡る怒鳴り声。親父だ。

インターフォンから出ろ!まずインターフォンから出ろよ!」

うるさい。家には内線でチャイム電話が繋がっていて、その電話から玄関と通話ができる仕組みだ。

かしこっちはもう既にamazonからの荷物だと分かっているのに。くどい。

俺は無視した。そして玄関を開けると、そのタイミングで親父も玄関に駆け寄ってくる。

インターフォンから出ろって言ってるだろ!」

違いない、だがそれは来た人間が誰か分からない時に限るし、たとえamazonでなくとも俺はそれ相応の対応をすることができる。なのに何故こんな事を痴呆の様に連呼するのか?

俺は刹那の間に思った。もし仮に俺が「自分の用事だからお父さんはいいよ」と言っても信じてもらえるだろうかと。

玄関を開ける。「amazonからです。サインお願いします」と言う配達員。後ろでまだ怒鳴り続ける親父。

あまりにも親父が鬱陶しいので俺は後ろを向いて「いいから!うるさい!」と言ってしまった。

「あ・・・」と戸惑う配達員。

殴り書きでサインを済ますと「ありがとうございました」と言って逃げるように配達員は退散して行った。

俺は荷物を適当な場所に置いて親父の方を向く。

自分の用事だからいいのに」

すると親父は

「だったら最初からそう言えよ!少しは人のことも考えたらどうだ!?」

いい加減にしろよ。クソ。

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