渋谷の某所にて結構可愛い制服の女の子(多分中学生位)が携帯片手にきょろきょろしながら歩いていた。
進行方向が同じだったので、特に観察する訳でもなく見ていると、どうやら人を探しているらしい。
辺りは広い通りではあるものの、あまり人通りはなく、ちょっと不安そうだった。
そこで声を掛けて…とか言う話は妄想としては面白いんだが、本当にそんな事をすると変質者扱いされるだけなので、そんな方向には話は向かわないのでした。
暫く歩いていると、何処からともなく同世代位の男の子が出てきました(どうやら隠れていたらしい)。
「もおぅ」とか怒りながら駆け寄っていく女の子の顔には満面の笑みが浮かんでいて、迎える男の子の方もちょっと照れた様な笑顔を浮かべながら、2人は並んで歩き出しました。
女の子はかなり照れているのか、単に落ち着きのない子なのか、2人で歩き始めた後も絶えずきょろきょろしたり、男の子の前へ回っては振り返ったり、後ろに回っては声を掛けたりしています。
男の子の方は結構いたずら者らしく、ちょこちょこと彼女をからかっては笑っているのですが、その笑顔もまた「彼女が可愛くて仕方がない」と言う感じで可愛らしいのでした。
あぁ、いいなぁ、昔のデートってこんな感じだったよなぁ。
むかぁーし、むかしの事じゃったぁ…、などと思いながら見ておりましました。
さっきもこうやって隠れてたのか、マメな子だなぁ。
しかし、今回は女の子も直ぐに気付き、直ぐに追いかけていきました。
ぶつふりをしながらニコニコと追いかける女の子と、笑いながら逃げる男の子。
クルクルと駆け回る2人が、夕日を浴びて長い影を作っていました。
可愛いなぁ。「犬ッコロ」みたいだ。
…あの子達との距離は時間だけじゃなかったみたいです。
何時の間にこんなに汚れちまったんだか…
どうせ別れるんだから安心しれ。 人間なんて一皮むけばみんな骨。 さみしがりやのテリーもおしゃまなジュリエットも爆弾落ちたらみんな死ぬ(伊集院光)。