差押えなんかじゃないよ!
担保権の実行そのものだよ。
NECリースは、九十九の在庫に集合動産譲渡担保を設定してたんだ。
譲渡担保って言うのは、判例法上認められてきた担保権だよ。設定と同時に担保権者にモノの所有権を移転させちゃって、弁済されたら返すよ、弁済滞ったら所有権あるんだからさっさとモノを引き上げますよっていう契約から発生する担保だよ。
集合動産って言うのは、倉庫内の在庫全部を、出入りするたびに設定しなおすのはめんどくさいからひとつのモノと見て、それに譲渡担保を打ってるってことだよ。
譲渡担保ってのは、別除権って言って、破産や民事再生法が適用された場合でも権利は残るんだ。
先行きに不安を感じたんだろうか、今回、NECリースはこの譲渡担保権を実行したんだよ。
譲渡担保ってのは何がうまみがあるかというと、私的実行が出来るってことなんだ。
つまり、実行しますね^^って言えばすぐ出来ちゃう。
差押えってのは、裁判所に申し立ててやってもらうモノなので、今回のが差押えであるわけがない。
プレスリリースのどこにも差押えされたとは書いてない。
あれ?でも裁判所が仮処分決定を下したよ?とも思われるかも知れません。
これについては、内容は推測になるけど、これはおそらく占有移転禁止の仮処分ではないかと予想されます。
つまり、モノを引き上げます!と宣言してしまったら、債務者としては必死にモノを処分したり隠そうとしたりする。
要するにこの手続をしなくても担保権は実行できるけど、夜逃げされたら困るから仮処分をかけたっつーことです。
仮処分もまた、差押えとは違うよ。全然違うよ。
これまた推測だけど、一応民事再生法の適用のあるヤマなので紛争になることを見越してこのような適正な手続を踏んだのかな?と思います。
誰だよ差押えだって言いだした奴はwと思ったら・・・
担保権の実行=差押えとかほざくクソ記事もありますが、賢明な皆様にあらせられましては、正しい認識を持っていただくようお願い申し上げます。