バイトは客に恋をしているのかもしれない。
バイトがシフトの曜日に客も来る。バイトと客が接する時間は会計のときしかない。
客は何人かで来るが、会計は客しか払わない。そんな客にバイトは恋をしているのかもしれない。
客の大会が先日近くであった。その場所は多目的な場所なので、バイトもよく行くところだ。
夜になり、バイトは外でタバコに火をつけた。そのとき、たまたま客とすれ違った。
バイトは焦って会釈をすると、客も会釈を返した。
次のシフトの日。
また客が来た。オプションを追加したので会計以外で接した。バイトは勇気を出して話しかけた。
「こないだはうまくいきましたか?」
「あ、はい。突然でびっくりしました。」
その日は、客が店を出るときにもう一度話すチャンスがあった。
「○○さんですよね?」
「はい」
「そろそろここを辞めるので名前くらい覚えておこうと思って。」
「私もそろそろここ来なくなりますよ」
「そうなんですか。」
「さびしいものですね。」
バイトが辞めるのはまだ先だが、客と接するのはあと数回しかないとわかった。
何をすればいいのかわからない。