2008-09-26

れは知ってたでしょ?」

じゃあどうして、あたしはこれを知っているのかな?

なぜ、知っているの?

みんな知ってる?

うん。そうだね。そうだよね。うん。

でもこれって、あなたの『とっておき』じゃなかった?

宝物、みたいな。

なぜ、あたしは知っていたのかな。

この言葉

もう一度思い出してみて。こたえはとても単純で、あなたがようく知っていることだから。

ようく。

ね。

あたし、あなたのことが好きだよ。

悩んでる顔が、なかでもすごく好き。

ね。ずっと、見てたの。知ってると思うけど。

ね。思い出して。【好きだった】よ。

どう?

思い出してきた?

その言葉

胸に手を当ててみて。

あなたが仄暗い井戸の底で声を挙げた時、あたしも声を挙げるだろうから。

内側から鍵をかけた部屋の中央であなたが叫んだとき、あたしは壁を抜けてやってくるだろうから。

あたしも胸に手を当てるだろうから。

わかってきた?

ね、分かったかな、あたし。

解ってきた?

あなた。

「あたし、あなたのことが、好きだったよ。知ってた?」

「ちゃんと言えなかったこと、すごく後悔してたんだよ。知ってた?」

「誰にも渡したくないって、今でも思ってる。知ってた?」

「じゃあ、さよなら。もう逢えないけど。…こ

  • 1000文字小説の「コンテンツの利用」規約ってきつくないすかね。 投稿サイトってどこもこんなもんなのかなあ。 みたいな。

  • ブログのリンクからみました。いちファンです。 またあなたの文章が読めて嬉しいです。 はずかしいから匿名でおはずかしいのですが。(なんだそりゃ)

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