はにかみつつも、花の咲くような笑顔だった。
頑張って作戦を練って彼女に近づき、
彼女と二人で一日過ごせたこともあった。
彼女がこれまで色んな辛い経験をしてきたことを知った。
少しだけ彼女の心に近づけたと思った。
昔のオトコ達との生々しい話に凹みつつも、
ますます彼女が好きになった。
僕が彼女に好意を抱いていることは、
彼女も分かっていたと思う。
言葉の端々に僕の想いは滲み出ていたはずだから。
けれども、話せば話すほど、
話の内容が、より心の奥の方にまで及び、
気軽には話せないような過去まで
語り合っていたからかもしれない。
もちろん、他愛のない話も織り交ぜて、
二人で笑い合ったりもした。
道化に徹することもできると思った。
意を決して、昨晩告白した。
・・・惨敗だった。
もう会いたくないと言われてしまった。
僕と彼女を繋ぐ糸は殆ど切れてしまった。
これから僕が彼女に再度近づこうとしても
そう分かりつつ、無様に再度言い寄ることも考えた。
自分の薄っぺらなプライドは、どうでもいい。
けれどもそう行動することで、彼女から、
あの素敵な笑顔を奪ってしまうと思うと動けなくなる。
しばらくは自分を切り刻むようにして暮らすことになりそうだ。
笑顔の素敵な君へ
もう会いたくないと言われてしまった。 具体的に何やったんだ?
正攻法で、 「好きです。付き合ってください」 って告白したんだわ。 彼女にとって俺は年上の相談相手ではあったけれど、 恋愛対象じゃなかったらしい。