個人的には、社会の流動化、自由度の上昇が一定以上まで来れば、恋愛に対するバックラッシュが急激に増加する可能性があると読んでいるだけど、これも前に書いた通り昔から恋愛と戦争にはルールがない、と言われるほどマニュアル化とは縁のない行為を型に填めることが出来るかどうかは疑問というか、実際には無理でしょ。ジェンダー論やセクシュアリティ論が不毛な循環を繰り返しやすいのも同じ理由だよな。
ただ、こうした問題の焦点を「恋愛」という抽象的な概念ではなくて「交際」という具体的な行為に置き換えれば、少しはマニュアル化可能というか、教則っぽく「見せる」事は出来るんじゃないか、というのが最近の私が興味を抱いているテーマだ。つまり、恋愛と戦争が同質なのであれば、「戦闘マニュアル」が作れるのと同じ理屈で「交際マニュアル」が作れるんじゃないかと考えた次第。
実際のところ、恋愛マニュアルというか交際マニュアルというのはどの程度有効なのだろう。
非モテ向け恋愛指南で「初心者は素直にマニュアルに従っておけ。脱マニュアルは上級者がやること」という意見を見かけたが、
確かに一理あると思う。しかし、非モテや恋愛初心者が形式的にマニュアルどおりに行動しても失敗に終わる可能性が高いだろうし、
職業軍人が一生懸命マニュアルを基に演習を繰り返して、やっと戦場で使い物になる程度だから 恋愛も片手間にマニュアルを読むだけでは効果がないんじゃないかと思う。