彼女は私からみて、普通に可愛らしい(という言い方に語弊があれば、20代前半として相応の内面的・外面的魅力のある)女性なのだけど、自分は喪女だと言い張っている。
彼女によれば、喪女とは性経験の有無に関わらず、これまでの人生で異性と付き合った事がない人の事らしい。で、自分は今まで誰とも付き合ったことないから喪だと言い張るのだけど、普通に性愛の対象は男性らしいし、イケメンを見れば格好いいなと思うみたいだ。喪についての定義は多々あるけど、ここではその定義は問題にしない。本人が自らを喪と主張しているという事実が問題だ。
「てか、あなた普通に可愛いから彼氏作ればいいじゃん」と余計なお世話で言うと「いいんです、イケメンは見てるだけでいいんです」とか「男はヤレれば誰でもいいんじゃないですか」とか「彼氏がほしいんじゃないんです。人に認められたいんです」と言う。
あるいは、自分について常に卑下する。髪型がどう、ファッションがどう、コミュニケーションがどう。「そんな事ないよ」って言っても常に否定する。まるで、石にでも齧りつく様に(でも実際はのらりくらりと)否定する。
彼女にとって肝要なのは認められる事だ。つまり承認される事だ。
でも、承認されるってなんだろう?と私は不思議に思う。全的に承認されること?1から100まで全てを認めてもらうこと?あなたがあなたである事自体を認めてもらうこと?よく分からない。
私は「あなたには○○っていいところがあって、それはあなたが自分で思っているほど気にする事なんか全然ないし、それはただ意識しすぎてるか、自分の完全な領域を侵犯されるのが不愉快なだけなんでしょう?」と思うのだけど、彼女は「いやでも」「それは私の一部分であって」と言う。
一部分でも認めてもらえればいいじゃないか。胸が大きいから男にモテるよ。胸を男に好きになってもらえればいいじゃないか。それから段々あなたの色々な部分を認めてもらえばいいじゃないか。あなたも誰かを認めればいいじゃないか。私はそう思って、少なからずそう言ってるのだけど(私の言い方が悪いのもあるけど)彼女には上手く届かない。
彼女は待っている。いつか何か良く分からないものと遭遇して、何か目の前が開けるような特別な瞬間が訪れて、何かが全部根本的に彼女の世界が変わるような瞬間。そんな瞬間が来ないのだったら、自分はいつまでも俯いていて幸せにならなくて、それは全部どうしようもないことなんだ、と思っている。
そういうのって凄く難しいなあ(と同時にアホだなあ)と思う。上手く自分と付き合えない人、上手く自分と外部を擦り合わせられない人、何か特別を隠し持っている人。そういうのは見てて凄く疲れるし、悲しい。何か自分が押し付けがましい事をしている気持ちになって(実際、押し付けがましいのだろう)、じゃあもういいや、って諦めたくなる。そんな気分になる。
いい人だから好きなんだけど。
ニンゲンは自分と他人が違うと不安がるくせに まったく同じなら同じで不満を持つ不思議な生き物なんだなあ、と実感させられるなあ。 どないせえっちゅうねん。
よく分からんが、増田は相手にそこまで踏み込まない方がいいように思う。見てきたように書いているが、実際にそうなのかなんて分からない。思い込みが強すぎる人の独り相撲のように...
増田でよく暴れてる非モテ連中と全く同じだな。 彼らを観察すれば、彼女の心理もわかるだろう。