2008-09-13

妄想現実

理系(特に工学系かな)の学生が陥りやすい間違いとして、シミュレーション現実とを混同しやすい。

もしくはシミュレーションを過信しすぎだったりする。

シミュレーションはあくまでシミュレーションであって、それ以上でもそれ以下でもない。

現実乖離しすぎたシミュレーションはただの妄想である。

シミュレーションするときは、そのシミュレーションがどういった条件において、どの程度妥当なのか、必ず大なり小なり何らかの検証しなければならない。

また、シミュレーションして導いた値を他のシミュレーションに導入するのは、できる限り避けるべきである。

社会科学系の学生も同じ。

てかまあ、やっぱ社会科学系の方がもっと酷いよね。

理論モデルだけでなく、比喩や例まで現実と混同しがち。

例えばフーコーの「パノプティコン」。

あれは単なる比喩である。

パノプティコンそのものを研究したところで一般的な社会の分析にはならない。

でも社会学ではそうゆうことをやってる奴がわんさかいる。

んで、経済学

自戒を込めて。

経済学社会科学の中では一番ご立派な理論体系を確立しているけど、そのぶんこの病気にかかってる奴も多い。

古典的な経済学は、複雑な人の心がたくさん集まると全体で見てどのように振る舞うかを記述しようとしている。

そのために大胆な(荒っぽい)仮定や制約を大量に置いている。

経済学における市場の均衡は、その上に成り立っているものである。

まず均衡ありきではないのである。

そして最も酷いのは、勘違い理系経済学に参入してきたケース。

妄想現実を混同してる奴ら。

経済学対象をまったく理解してない奴ら。

本当に多い。

これはもう目も当てられない。

経済学人間の心を対象とした、本来ハートフル学問である。(金融工学なども含めて!)

単純な最適化数学の一分野などでは断じてない。

経済学理系の力を必要としています。

でも勘違い理系は要りません。

僕も勘違い経済学通にならないように頑張ります。

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