うちのとーちゃんについて話そうとおもう。
うちのとーちゃんは、ある難病にかかっていた。(病名は伏せる)
しかし平均的な症例に比べて、かかった年齢が非常に遅かった。これは比較的珍しいことらしい。
比較的若い子がかかる難病らしいのだが、日本でも有数の大企業の重役になってからの病状の悪化である、
無理も祟って一気に病院送り。
指定難病であるため、療養所費・治療費を結構な部分を税金で払ってもらえたらしいのだが対象外の最先端治療法を試みた。
現在も投薬をつづけているので症状は治まっているようだがなにせ難病なのでどうなのかはわからない。
真面目にやってきてとても責任感が強い人間なのでこういうことで引退する自分が許せなかったようだ。
引退せざるを得なくなったと知ったときに彼が泣いていたのを知っている。
だが、その難病も最近は発症者が増えてきたということで公費負担もなくなり特定疾患から外されるのではないかとかなんだとか。
似たような難病にかかる20代の若い子を知っているが、労働もままならず原因も解決方法もみあたらない。
何年後になおるともなおらないともわからない病気と闘い続けるのは困難なことだ。
これらの治療費は実に膨大である。
オナニーばかりしているじいさんもいるかもしれないが必要な制度ではある。
発症例が少ないうちに原因を特定する必要があるのだ。
最近ではうちのおとーちゃんは庭で土いじりをしている。
かつては世界中をとびまわり直属だけで数千人の部下がいた人間がいまは庭の草しかいじっていない。
こんな老後もあるんだなぁ、としみじみと感じた、私であった。
そしてとーちゃんがうちにいるようになった、母の喜びようも半端ではなかった。かな?