2008-08-21

セックス

エロ動画に出てくる女に嫉妬する今日この頃。なめらかで柔らかい。画面の中の喘ぎ声に焦燥感。女として消費されることがうらやましくてしょうがない。性行為に耽る男女をただ眺めている。ディスプレイにうっすら映る自分が見えてしまう。ちっ。見たくないものを見てしまった。

ああ、セックスがしたい、と呟く。

と同時にそれが叶わないことにも気付いてゴミ箱を軽く蹴る。

自嘲。女になりきれない女がいるんだ、ここに一匹。

床に散らばった本を踏んづけてしまう。ちっ。薄暗い部屋に気が滅入る。ちっ。買ったけど使ってないドラムセットが恨めしい。ちっ。ぐちゃぐちゃになったベッド、開けっ放しのクローゼット、ほこりが被っているミラー・・・ここで朽ちていくのか。

爆音ベンジーをかける。泣けるわけでも笑えるわけでもない。忘れたいだけだ。小説音楽には肉体がない。醜い肉体を一時「ない」ことにしてしまえるから、だから、・・・床にうずくまってギターの音にそっと寄り添う。

幻想を、くれよ。でなければハンマーで嬲ってくれ。

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