たしかに必要ないから省かれてるって側面もあるんだけど、やっぱり美しくないからって側面も否定できないと思うんだよ。
ドラマなんて美男美女ばっかりでてるわけだけど、顔面偏差値50くらいの男女が好き好き大嫌いやっても特殊な場合を除いて視聴率は奮わないんだし。
美男美女ばっかりでてるのに作中で美男美女扱いされるケースがあんまりないっていう部分ではある種のウソとまではいかないけどそのフィクション世界独特の世界観で構成されてるんだし。
こないだやってたドラマで反町がプロ野球選手、加藤あいが弁護士で恋人同士ってドラマがあったけど、まずその二人ならイケメンプロ野球選手とか美人弁護士とかっていうのが周りからの扱いになるはずなのに、別にそんなことには触れられず、その辺は不問と言うか、十人並みみたいなことになってるわけじゃん? どんなドラマを例に取っても似たようなもんだけどさ。
そういうリアル世界とテレビドラマ世界の不均衡っていうか、そういう「改変」の中に過去の異性遍歴さえ含まれていると思うんだ。美しくないものとして。ところがこれには無理があってやっぱり現実との対応関係がズレ過ぎている。
アニメ「メジャー」では大リーガーにまでなった吾郎が童貞なわけでしょ。大リーガー童貞。でもそのことは不問になってる。たぶん作ってる奴、見てる奴が、幼なじみ一筋=美しい、リアルに付き合って別れてを繰り返す=美しくないってどこかで思ってるんだと思うんだよ。でもそれでさえ美しさを選んだ故の不自然さが逃れられず、苦しい。
これが70年代80年代ドラマならまだアリだったんだよ。リアル世間でも20代で初めてでも普通で、誰もそのことを気にしたことが(全くないわけではないけど)なかったから。