2008-05-04

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大丈夫だ。あのときも証言は全くなかった。まさか今頃になって。待て。あいつの上着の中には何か残っていなかったか。いや。少し落ち着け。確かめたじゃないか。一緒に埋めたときに何度も。

着工の予定からは一ヶ月遅れたが、しかし既に地均しが始まっている。あの一帯は駐車場か。雨除けのビニールシートが目に入る。ふと、その先に思い浮かべた。「白骨遺体発見されました!」

一週間もすれば昼のワイドショーが大喜びだろう。しかし何か見落して、そういえば、あいつの手袋は?あれは確かーーーまずい。心臓が高鳴る。同じだ。三年前と。回収は無理だ。クソ。こんなところで。あのとき俺は、アリバイは、あの通話記録はーーー。

という夢を見た。すごく怖かった。やけにリアルだった。

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