2008-03-19

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080316/1205655055

関係者として、分裂勘違い劇場の「あなたは、なぜ、自分のお金を貧しい人々に分け与えないのですか?」の最後の方の部分に駄反応。

チャイルドスポンサーシップなら、月々たった4500円で、貧困に苦しむ子供を1人救えます!

一日あたりならたった150円、ペットボトル1本分にすぎません。

http://www.worldvision.jp/children/

その子と手紙やりとりもできます。プレゼントを贈ることも出来ます。その子に会いに行くことも出来ます!

支援金は、税金寄付金控除の対象となりますから、確定申告すれば、寄付金の何割かは税務署から還付されます

日本人の特性なんだかよくわからないけど、日本ではこういうわかりやすい活動にしかお金が入らない。

こうした活動は対症療法的な活動になる。これらの活動が意味がないと言っているわけではない。ただ、支援が必要とされる国や地域の問題に根本的に取り組む地道な活動は、成果がすぐ見えるわけではないので(特に日本では)評価されにくいようだ。

一方、分裂勘違い劇場学校作りたい!みたいなことを書いているが、ライオンズクラブPTAが思いつきと言っては失礼だけど学校建てて、その後の運営まできちんとコミットしている例を私は寡聞にして知らない。仏作って魂入れずか。

長期的な運営等の支援まで考えればNGOのような専門に活動する団体が必要になるだろう。お金出しておしまいじゃ某国のODAみたいだ。政府無駄遣いを批判する人は少なくないが、自分の寄付の効果をまともに検討する人はどれだけいるのだろう。(蛇足だが、NGO寄付金控除の対象になるには非常に高いハードルがあり、良い活動をしていても控除対象になることのできないNGOがほとんどである。)

揚げ足取りをしたいわけではないのだが、以下のお金の使い方など、私には対比例に挙げられている日本人に10万円渡すのと大差ないようにも思える。

それは、見た目にはけっこうな札束でしたが、日本円にするとたかだか10万円くらいのものでした。

しかし、それでもネパールの山奥の子供たちにとっては、十分に意味のあるお金だとボクは考えました。

なぜなら、それによって教科書を買い、知識を得ることで、何人もの子供たちが将来よりよい職につき、よりよい人生を送ることができると思ったから。

その同じ10万円を、日本失業中でお金が無くて困っている30代の男性にあげたとしたらどうでしょう?

たしかに、彼は一時的に助かるかも知れません。

しかしそのお金は、彼の未来をそれほど劇的には変えないと思うのです。

手元に正確なデータがないのだが、ネパールの一般的な公務員給料は5000円とかせいぜい1万円がいいところかもしれない。もちろん公務員給料は決して高くないが、それでも給料の10ヶ月分だか20ヶ月分をポンと渡してしまえる神経が私にはわからない。果たしてお金は有効に使われただろうか。ついでに言うと、本当に支援が必要なのはトレッカーのような外国人が入らない真の山奥の現金収入などほとんどない地域かもしれないし、トレッカーの訪れる地域では、寄付を騙った小銭稼ぎもあったりもする。(なお外国人がたやすく訪れることが可能なような地域は、ネパールにおいて本当の山奥には入らない。)

結局のところ、日本だろうが外国だろうがよく検討されないで使われたお金はそれなりの効果しか生まないものなのだろう。投資を最大限活かすには、そこに人の知恵や労力が必要になるのだと思う。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん