「やりたい」と夢を持つ人がたくさんいる業界では、その業界そのものより、その業界へ入りたい人からお金を得た方が儲かる構造になることがある。
典型的なのは翻訳通訳業界。翻訳そのもので生活できている人はほとんどいなくて、たいていの翻訳者は翻訳学校の講師か、全然関係のない他の仕事と兼業することで生計を立てている。一方で、「翻訳者になるための学校・教材」は常に安定した需要が存在する。翻訳者のための業界紙はないのに、翻訳者になりたいための雑誌は複数存在する。
翻訳者のコミュニティとか翻訳者のための情報交換サイトを作ると、翻訳者そのものより「翻訳をやってみたいんです」という翻訳家志望者の人がわらわらやってきて、翻訳者にとっては何も得る物がないサイトになってしまう。
アニメーターとか、芸能人なんかも、これと同じ構造で業界が回っている。
最近、IT業界もこれに似た様相を呈してきている気がする。「プログラマーになるための学校」「WEBクリエイター養成」etc,etc。
mixiのWEBクリエイターコミュニティでは、常に「教えて下さい」トピックがたっていて、「やっぱり学校に行った方がいいんでしょうか?」などという質問が繰り返されている。
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