2008-01-25

夜越空想夢物語

赤いレンガ造りの暖炉のそばで考える。たくさんの書物から得たものは自分にとってプラスであったかと。

薪をくべ火を絶やさないようにしながら考える。一般化のそれは自分にも当てはまるものなのかと。

ガラスで閉じられた書架に並ぶ書物の色鮮やかな背表紙を見ながら考える。全てを手に入れても命尽きたら全てが無意味ではないかと。

三日月の光が差し込む窓の外を見ながら考える。生涯孤独であったがこの生き方で良かったのだろうかと。

 

青春時代と世で言われる、実感できる人とできない人がいるその時代は本当にあるのだろうかとコーヒーを飲みながら考える。

間違った生き方をしてきたのだろうか?いや、今さら振り返っても仕方ないことだ。誰かが正解を知っている訳でもない。

気持ちがなぜだか沈む。何もかも自分一人でこなせる。料理洗濯も問題なくこなせる。・・この生き方も正解の一つだ。間違いない。・・と思いたい。

我が道をゆくと決意した十代半ば。自己のアイデンティを保つ為に自分の意見押し通し生きてきた。これは間違いだったと今更ながら思う。なぜだかそう思う。

身内ともそういえばもう何年も会っていない。誰かの十三回忌も執り行われたんだろう、きっと。周りがどんどん旅立ってしまうのでもう覚える気もしない。

 

気が動転しそうなくらいの孤独感が襲ってきた。もう慣れたこと・・と言いたい所だがそれでもきついことには変わりはない。

まだ克服する手段は見つかっていない。その場凌ぎでもいいのかもしれないが完全な予防策が欲しい。

気にしなければいいのかもしれない、こんなこと。だが細かいことを考えてしまう性分なのでどうしようもないと半ば諦めも入った気持ちでここにいる。

ガラスのようなものか、所詮人の心は。簡単に壊れて簡単には戻れず、擦れて見えなかったり時には中身が丸見えだったり。

みんな生き方思想は違うけれど求めるものは幸福。答えは簡単なのになぜこんなにもたどり着くのが大変なんだろうか。果てしない。

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