2007-12-11

居合

かっと目を開き一閃。

皮より引き抜かれたバナナ花田の口腔に突き込まれた。

「負ける」

そんな悲しみと絶望にもにた感情が体中から力を奪い取って行く。

手にしたナイフとフォークがからんと音を立てて地面に落ちた。

「弱いな。」

目の前のそれはもはや達人の目をしていなかった。

人を見下した歪んだ笑顔が浮かび、口元がニヤリと緩む。

額の影がより深く顔を包んでいる。

目の前のそれ、、、増田はゆっくりと手を引き抜くと、そこにもはやバナナはなかった。

「う、うまい、、、」

協賛:増田商事バナナ事業部

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん