2007-12-04

今はまだ

仮の自分、仮の人生、まだ「理想の自分」「真の自分」「完成された自分」になるまでの修行中の身、だからまだ自分は不完全、今の人生はまだリハーサル、あるいはプロローグ……

みたいな気持ちでいたんだけどある時なぜか突然に気付いた。

今のこの自分もまぎれもない「自分の人生」のひとときなんだ。いやこうやって書くとやけに陳腐に聞こえてしまうが、そうか、そうなんだ。別に今の自分は仮の自分とかじゃなくて、理想の自分に近づこうとしている、足掻こうとしている今この時もまさしく自分であって、自分の人生の一部なんだ。

だから別に「まだ仮の身だから」とか「まだ不完全だから」とか考えて、「だから今は楽しんではいけない」とか「今は○○があって助かっているけどこれはこの先の自分の人生にずっとあるとは限らないからこれに頼ったりしてはいけない」とか考えずに、ただ今の幸運を享受してもいいんだ。陳腐だけど、「今」を楽しんでもいいんだ。

理想の自分に近づくべく足掻くのはいいけど、その最中だって別に楽しんでいいし、紛れも無い「自分の人生本番」なんだ。

その事に唐突に気付いた。

そうか、もう今コレが人生本番なんだから……

仮だからといって友達づきあいをないがしろにしていたけれど大いに反省しなければならない。

今一瞬一瞬が「自分の人生」であると気付くと今までないがしろにしてきたものが急に大事なもののように輝き始めて驚いた。

どこか自分は、「今の自分は本当の自分じゃない。本当の自分設定に訂正するまで、本当の自分の人生は始まらない」と、文章にして改めて書き記すと恥ずかしい事を本気で考えていたが、これは間違っていた。

理想の自分に近づく努力はやめないが、そのために今をないがしろにするのをやめようと思う。

今を楽しんでもいいのだ。

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