某国からの機上で、通路を挟んで隣に陣取った老人の集団が非常に騒々しかった。
離陸する前から乗務員にウィスキーをせびり、着陸寸前まで飲み続け、大声で話し続けていた。
しかし、身なりは上品で、頭も悪そうではない。むしろ教養人。
でも、トイレに立てば足元不如意。酒を載せたままテーブルを畳み、コップをひっくり返す。
口調が特徴的で、以前にもどこかで聞いたことがあると思ったら、十数年前に退官した教授達に思い当たった。
高校にもいたぞ。京大出身のロートル世界史教員。
一人称が後にアクセントを置く「ボク」。「ボク↑はねぇ!」「ボク↑がぁ」
高歌放吟が習い性となって抜けないのかしら。とにかく声がでかい。
空港からの特急でも近くの席になって、結局終点まで一緒だった。
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