昨日、うちで飼ってたネコが死んだんだ。
交通事故だった。
自宅からそう遠くない国道で、車に弾かれて内臓が少し出てた。
今考えるとぐちゃぐちゃになってなかったのは心やさしい人が路肩に寄せてくれてたんだろうな。
それを発見した瞬間、俺は「うちの子じゃありませんように」って強く願ってた。
けどだめだった。
次の日に動物専門の寺に埋葬した。
動物も火葬にして骨壷に入れたり人間と変わらないので驚いたよ。
その日は家族だけで喪に服した。
涙が止まらなかった。
4年かそこら一緒にすごしただけなのに。
家族だなんて思ったことも無かったのに。
男のくせに布団にくるまってバカみたいに泣いた。
そのまま泣きつかれて寝てしまった。
初めは夢を見ていたと思ったんだが、起きてからも鈴の音が響いていた。
俺は飛び起きて、その音が聞こえる勝手口のほうに向かったんだ。
いつの間にか鈴の音はしなくなっていた。
恐る恐る勝手口を開けると、そこには事故にあったときに車に巻き込まれてなくなったと思っていたアイツの首輪が落ちていた。
俺はなんとも言えない切ない気持ちになった。
母親は泣いていた。
ばあちゃんが言った。
「きっと、あの子が私たちに最後の挨拶をしにきたんだよ。ほら、挨拶の品も持ってきてるじゃないか」
俺たちは三人そろってでしばらく見つめていたよ。
最後一行びみょ…。ねたなのかマジなのか…。 それは付き合いのあった猫がもってきてくれたってこと……?