たぶんその逆なんだけど、モト彼女から支配を受けてたと思う。
中二病のようにユニークさを求める性格のせいか、今までの他人とは、お互いのことについて真剣に話をしてこなかった。
だが彼女は違った。真正面から自分への評価(と批判)をぶつけてきてくれることに魅力を感じて、付き合いはじめたことを思い出す。
彼女は普段はとても寂しがりやの甘えん坊。俺は本当に彼女のことが好きだったし、彼女も俺のことが好きだった。だが、それはいつしか支配被支配関係へと変わっていく。
「あなたの考えは浅はかすぎて、全てわかってしまう」とか、「あなたに相談しても意味がない」とか、「あれやっちゃ駄目」「これやっちゃ駄目」とか、常に一方的な喧嘩だった。抵抗は無意味だった。抵抗すれば三倍返しが待っていた。
気に入らないことがある度にキレて俺を罵倒する彼女を目の前にして、俺は心底彼女のことを恐れるようになった。
卑屈になった俺に、キレていない時の彼女は言う。あなたは水準以上の良い人だと。もっと自信を持てと。だが、一度キレると正反対に罵倒を始める。だから、俺は彼女がキレないよう、キレないよう、ひたすら神がお怒りになるのを恐れるようになり、結果としてますます卑屈になっていったものだ。
当時の俺を見た弟は、「兄ちゃんがどんどん自信をなくしていく様を見て心配していた」と語っていたな。
そうだ。一回だけ、「怒られる」と身構えたけど怒られなかったことがある。二人でドライブに行った時、路駐してたら駐車禁止を取られてしまった時。
あぁ、なんでこんなところに路駐したんだとまたキレられてしまうと思っていつものように身構えた時に彼女が言ったことは、
「二人でしたことだからしょうがないよ」
だった。そして、二人で路駐したことを一緒に後悔した。てっきり怒られると思っていた俺にはとても印象にのこることだった。きっと、そこには何か2人の関係を突破するきっかけがあったんだと思う。今はもう意味がないかもしれないけれど、車を駐車場に止めようと思うたび、そういうことも思い出す。
そんな彼女と俺の関係は、俺が彼女に対して大きな背信行為(浮気ではないよ)をしてしまったことをきっかけとして終わりが告げられた。
最後の最後、そのことで喧嘩をした。それは、最初で最後の一方的でない喧嘩だった。彼女の性格と事の重大さを考えれば、よりを戻すことは絶対にできないことはわかっていたが、それでも俺は往生際悪く彼女との関係の継続を求めた。もちろん無駄だった。今思えば本当に無様だったが、当時の俺にはあれが精一杯だったのかもしれない。もっとも、今も大して変わっていないかもしれないが。
その後1人の子と付き合ったけど、俺が良い人でいようとしすぎて駄目だった。今も、女の子とデートしても隙を見せられないし、とにかく完璧にならないとと思ってしまう。
そんな俺も、彼女と別れたのをきっかけに今の家に引っ越してから、もう2度目の契約更新になる。
今でも心の片隅には彼女がいる。でも好きで忘れられないんじゃない。彼女が行動の規範みたいになっているんだ。
何かふっとした時に、彼女から罵倒されたその言葉を思い出しては、懐かしんだり嫌な思いになったり、無意識に動きが決められているような感じを受ける。
# うまく言葉にできなくて何度も書き直してしまうなあ。
モト彼が私の友人と結婚するらしい。 その事実を知って、彼と付き合っていた頃を思い出した。付き合いたての頃は別だけれど、デートよりも長電話をしていた記憶ばかりが残っている...
たぶんその逆なんだけど、モト彼女から支配を受けてたと思う。 あなたの考えは浅はかすぎて、全てわかってしまうとか、 あなたに相談しても意味がないとか、 議論しても考えが及ばな...
妻と俺の関係のようだ。
その彼氏と別れられたことが、きっとあなたの未来にとってよい結果をもたらすんだよ。 そして元彼の結婚はひとつの契機なんじゃないかな。 あながたつながれていると思い込んでい...
モラハラとその後遺症にも読めるんだが穿ちすぎか。 彼と別れてから彼氏はいない。好きな人も出来なかった。デートに誘われても、怖くて隙が見せられない。彼と付き合っている間に...