会社の後輩の子が一緒にご飯食べませんか?と誘ってきた。
日曜の夜だったので、昼間は仕事でそれから来るんだろうなと思って、会った時に「仕事お疲れ様」というと「違うんです。人と会ってたんです」と言う。
友達に紹介された男性と会って来たんだと言う。
「どうだった?」と聞くと「ダメで逃げるように店出てきました」と疲れた顔で言う。
彼女は普段から男を漁る女ではない。
至極まじめでまじめすぎて余計なものまでしょってしまうタイプ。
でも、グチはこぼさなかった。
少なくとも私を含めた会社の人からは彼女のグチを聞くことは少ない。
仕事の大変さも弱弱しく「でも、私の要領が悪いから」と言っていた。
まじめなのでどうも、男を紹介してもらった自分もどうも恥ずかしいらしい。
それで、私は言ってみた。
「いや、そういう時期あるよ。彼氏がいたら幸せになれるって思う時期」
逆に言うと、パートナーがいないから不幸なんだと思う時期。
仕事も責任あるものに負かされ始めて、プレッシャーが増えた時期。
回りはぽろぽろと結婚する。
ああ、私も彼氏がいてくれれば、あんな風に幸せになれるのかしらん?
それで、私も後輩と同じように友達に紹介してもらった。
友達といわず、いろんな知り合いからかなりの数を紹介してもらった。
でも、そういうのってうまくいかないんだよね(苦笑
そんなに回数会った訳じゃないのに「この人違う」って思っちゃっうんだよね。
今ならわかるんだけど、私は「自分を幸せにしてくれる人」を求めてたんだよね。
好きとか嫌いとかそんなの関係なく。
一方的に「私を幸せにしてーーー」なので、ちょっと気に入らないと「あ、この人違う」
若い頃の私よ、何を奢っていたのか、バカモノめ(笑
付き合うには気持ちないと長続きしないよね。
私がそんなんだから、そういう気持ちが相手にも伝わるから下手に「まあ、しばらく我慢してやるか」なんてことを思っても向こうから離れていったよね(笑
しばらくは「私は不幸な女」に浸っていて、そして、飽きて、一人でまたもそもそと人生を送り始めた。
私がしょってる不幸(ただのないものねだりなんだけどね)みたいなもんは彼氏ができれば、すべて解消されると思ってた。
違うよ。
好きな人と一緒だから楽しいんだよ。
嫌なことがあっても我慢できるんだよ。
つきあうなんて相手があってのことなんだよ。
それを私は自分のことしか見てなかった。
自分が幸せになる道具が欲しかった。
そんな話を後輩にした。
後輩は納得いかなさそうな顔をしたけれど、いい子なので特に反論はしてこなかった。
彼女が彼氏を作れて、それで幸せになれればそれにこしたことはないんだけどね。
私は今も彼氏がいない。
誰かを好きになったら考えようと思って数年が過ぎた。
彼がいなくても幸せだし、なんと言っても、他人に自分を幸せにしてもらおうということが間違ってたと気づいた。
自分を幸せにできるのは自分だけなんだよね。
例え、彼氏ができたとしても、自分を幸せにできるのは自分の気持ち次第なんだよね。
同じ後輩とまたご飯を食べに行く。