2007-06-29

ニコニコ動画でなんかもってけセーラー服の評論をやってたのでコピペ

もってけ!セーラーふく」こそ日本音楽史上の事件である。

従来の日本のラップは構造をそのまま輸入したものだった。

それは高低アクセントモーラ拍のリズムによる詩(短歌俳句)、

モノフォニー的詠歌の日本語とは本来相容れない。

さらに日本ポップス西洋的な歌唱法(「伸びやかな」発生)を模倣したものだった。

これも日本語の唄とは相いれない。

冒頭ラップはF7に固定だが、メロディラインは日本語の高低アクセントに委ねられている点

そして、これが重要だが、英語的な強勢アクセントを人工的につけてはいない点だ。

しかもサビは一転してコード進行による和音が支配していると思いきや、

メロディラインは日本語の高低アクセントにほぼ合わせてある。

ここで高低アクセントと合っているため「西洋的な歌声」を無理に出す必要がないのだ。

だからラップと同じ語るような歌声でサビを歌えるようになっている

さらにさらに、ラップとサビが日本語の構造と合っているため、

中間部分のアドリブの「語り」が、何の違和感もなくハマっている。

コード固定のラップ」「アドリブの語り」「機能和声のサビ」

という三者が音楽的に統一されているところが天才的。

「dance2」にインスパイアされて作られた「もってけ!セーラー服」だが、

その間の音楽理論的飛躍は凄まじいものがある。

ちなみに従来のラップ(英語的構造を日本語に流し込んだだけのラップ)だと、

いかにも「英語臭い」音楽になっている。

もってけ!セーラーふく」のラップこそ真に日本語的なラップであろう。

F7コード固定で英語臭い強勢アクセントもなしに高速ラップが可能になった。

いやむしろ、「だからこそ」高速ラップが可能になったといえよう

これがこの曲が革命的な曲になっている理由である。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん