山形氏も書いてるけど
その後本書は、優生学の歴史をたんねんにたどり、生物学的な差や先天的な差という議論がどのようにこれまで優生学に利用されてきたかを克明に描き出す。どういった論調には気をつけなきゃいけないか、そもそも科学的には何が言えて何が言えていないのか。これを著者は、ダーウィンまでさかのぼって説明する。一方では、反差別論者の極論についても、本書はためらわずに指摘してゆく。ここらへんのバランス感覚が、この本のすばらしいところ。
頭の良さは生まれつきだ! 男女の脳は違う! なんてのはバカでも直感的に賛同しやすいから本も売れるわな。
それがマイノリティのパフォーマンスを評価する時のバイアスになってきた歴史があまりにも長いから、
フェミニストの人とかマーティンルーサーキングとかがそれぞれ戦ってきたわけですよ。
ところが、こういう人たちの主張が行きわたり過ぎると今度は別の抑圧になる。
いつまでも賠償謝罪を求める国や、部下を飲みに誘った上司がセクハラで訴えられる国とかね。
たまたま自分の直感に近いからといって元の極論を正しいと思い込んだり反対者を自己欺瞞呼ばわりするのは、
なんつーか周回遅れなわけ。
ただ、短絡的な人が「そうじゃん生まれつきで頭の良さ違うに決まってるじゃん」
と勘違いする余地を(たぶん意図的に)残してるところが山形氏の人の悪いところで、
だから「あまり真に受けないほうがいいですよ」と一応申し上げたのですよ。
http://cruel.org/cut/cut200011.html 偶然、午前中に↑これを読んだばかりなのだけど、やっぱ頭のよさも生まれつきの要素があるって思想的に認められないって人は多いんかね。
認めちゃうと差別につながるでしょ、というのが現代の基本姿勢なのよ。 そのへん踏まえないで山形氏のいうことを真にうけるとナチスと同じ電波に陥ってしまうよ。 そういう種類の手...
ああそうなの? 男女間の脳の違いなんて話題だと、頻繁に見るけどね。 それはさておき、 平等でなければならない→頭の良さに個人差は無い みたいな思考はあまりに自己欺瞞がはげしす...
山形氏も書いてるけど その後本書は、優生学の歴史をたんねんにたどり、生物学的な差や先天的な差という議論がどのようにこれまで優生学に利用されてきたかを克明に描き出す。ど...