2007-04-17

夜道で前を歩いていた女性が急に走り出して逃げた

深夜に私の部屋に来た彼氏さんが、えらく憤慨していた。

駅からの道で前を歩いていた若い女性が、急に走り出して逃げてしまったとのこと。

痴漢扱いすんな!誰もお前なんか襲わねーよ!自意識過剰なんだよ!」

これは男性からすごくよく聞く言葉ですね。そりゃあそうでしょう。腹が立ちますよね。

でも、逃げてしまう女性の気持ちも分かるんですよ。それは私が女だからなのかな。

「例えば、それが新宿の2丁目で、彼氏さんがどう頑張っても勝てそうにない、ガタイのいい男の人が後ろからぴったりくっついて来たら怖くない?」

「そりゃ逃げるよ」

「でも、そのガタイのいい男の人も、誰もお前なんか襲わねーよ!自意識過剰なんだよ!って思ってるんだよ」

彼氏さんもそれなりにガタイがいいので、痴女に遭うことはあまり怖くないそうですが、屈強な同性愛者の男の人に触られるのは怖いそうです。

男だから妊娠はしないけど、性的暴行されるかもしれない恐怖っていうのは、自分が力で敵わない相手から、殺人に等しい危害を加えられるかもしれないという純粋動物恐怖なんですよね。

女性にとって、夜道で男性が後ろからついてくるという状況は、森の中で熊に出会った時のようなものといったら言いすぎでしょうか。森の中を一人で歩く人間は無用心だし、熊だって全ての熊が人間を襲うなんてことはないでしょう。でも人間は、襲う熊もいることを知っているから逃げてしまう。

女であれば誰でもいいという痴漢もいるので、逃げることを自意識過剰だと責めるのは可哀想です。

2人で頭をひねって考えた対策は、「女は夜道一人で歩かない。男は携帯電話をしながら歩く」でした。

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