2007-04-05

名前と識別子

http://anond.hatelabo.jp/20070405004641

識別子の有無と匿名性については色々思うところがある。

名前と概念

社会学文化人類学か、まあその類の学問で、名前の無いものは意識されない、みたいな話がある。「ツンデレ」という単語が誕生する前にも、ツンデレ的なキャラは確かに存在した。しかし、「ほら、普段はそっけないけど素直になれないだけで実は主人公ベタボレみたいな!」とかそういう表現しか存在しなかった。「ツンデレ」という単語の存在によって、はじめてツンデレというキャラ特性が広くの人に認知され、ツンデレについて語ることができるようになったわけだ。

ふたば

ふたば☆ちゃんねる」では一時期、デフォルトネームが「としあき」となっていた。2chと違って名前があるわけだが、みんなとしあき」なので当然識別子としての意味はなさない。

どうなったかというと、あくまで個人的観測だが、コミュニティ内の連帯感が非常に強くなった。我々はみんなとしあき」である!我々は仲間だ!というわけだ。

話を戻そう。「としあき」という固有名を与えられた事で、そこに「私はとしあきだ」という認識が生まれ、強い求心力が働いた。その結果が強い連帯感だったのではないか、と感じる。

今では同掲示板のいくつかの板では名前欄自体が消滅し、「としあき」という名も無くなっている。以前のような盛り上がりが無くなってきた、と感じるユーザが多いが、それが住人の増加によるものなのか、名前の消失によるものなのかは分からない。

不特定多数の集団に、個人としての名前をまとめて与えるとどうなるか、という興味深い事例ではないだろうか。

これがVIPクオリティ

ニュー速VIPについて考えよう。

ニュー速VIPの住人は、単にVIPにいる人(=「ニュー速VIP板住人」)ではなく、「VIPPER」という固有の名前を持っている。上記と同様の構造により、VIP板住人にはVIPPERとしての意識が生まれ、その結果結束力が強くなる。

さらに、「良きVIPPERらしさ」を示す「VIPクオリティ」という単語がある。この単語の存在が、VIPPERという存在を特異なものにしている。「武士道」「騎士道」「フロンティアスピリッツ」など、その集団の気質を表す単語が存在する時、その傾向が非常に強化される。参照すべき基準の存在により、侍はより武士的になり、騎士は騎士的になる。VIPPERにはVIPクオリティがあり、VIPPERは「クオリティの高い」VIPPERたらんとして、その行動をVIP的なものにする。

「これがVIPクオリティ」という定型フレーズがあるが、しかしVIPクオリティには「これが」というような特定の基準という物が存在しない。集団の中でなんとなく形成されているものなので、集団が「VIPクオリティ」に近づこうとするにつれ、徐々にVIPクオリティは煮詰まっていく。結果VIPPERの行動は突飛なものになっていく。

結論

そんなものがあると思ったら大間違いだ。

増田」という名前を与えられた集団がどうなっていて、今後どうなっていくかを注視するのも面白そうだが、正直めんどい

たろう

ええと、文房具全部にたろうって名前つけてたんだっけ。道具を擬人化したかったのか、あるいは自分の道具をその他の道具とは違ったものにしたかったんじゃないかな。どうでもいいや。

記事への反応 -
  • はさみの名前が「ベッキー」とかそんな感じで。あれは何を考えて、どんな風に名付けているのだろう。

    • http://anond.hatelabo.jp/20070404233322 一時期文房具に名前つけてた。命名は全部「たろう」。はさみもホチキスもカッターも、全部たろう。 なんでたろうかは覚えてない。心当たりもない。 そも...

      • http://anond.hatelabo.jp/20070405004641 識別子の有無と匿名性については色々思うところがある。 名前と概念 社会学か文化人類学か、まあその類の学問で、名前の無いものは意識されない、みた...

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