■ようやく言えた。
「またいつか、一緒に舞台に立とう」
ようやく、この一言を言うことが出来た。
劇団を辞めるかどうか土壇場になって気持ちが揺れてたこと。
一時の情に流されて、後で後悔してほしくなかったこと。
そしてもう一つ、
一緒に舞台に立つ相手として認められていないことを突きつけられるのが嫌だったこと。
情けない話だが。
でも、答えは。
「うん、いつか。絶対に」
だった。
社交辞令なのかもしれない。相手の心遣いなのかも知れない。
でも、嬉しかった。
いつか、その日が来ることを夢見て。
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