生きるコツは、とにかく先達の言うことをよく聞くことだ。
なにごとでもそうであるように、人生にも勝負どころがある。例えば、25歳になって佐川急便で身を粉にして働くのは確かに努力だけど、同じくらいの労力を17歳の頃に受験勉強に費やしたほうが、おそらく費用対効果は大きい。努力することが無駄なのではない。努力する場所によって、レバレッジの比率が違うのだ。同じように、大学1, 2年生と真面目に試験勉強するよりは、最後に就職活動に本腰を入れた方が、よいのかもしれない。もちろん、努力の総量が多ければそれにこしたことはないけれど。
このような勝負どころというのは、実はもう周知の事実となっている節目の行事なのだ。俺は知らなかった。なんてことはない。親から、知人から、メディアから、絶えず「大切なところだ」と聞いている行事こそが、努力するのに最も効率のよいところだ。けれど、その先達が言うことを素直に聞けないで、ひねくれた理由を持ち出したり、自分を探し始めたり、極めて稀な事実を持ち出したりして、そこで努力をできない人もいる。多数いる、のだとおもう。
そして、節目となる行事がざっと終わった後で、振り返って思うのだな。あの頃言われた意味はこういうことだったのだなって。