2007-02-07

http://anond.hatelabo.jp/20070207005704

刑事でもたまバラエティありますよね。。

ほら、これこれをすると有罪!? みたいな。

でも確かにあなたが考えてるような構成は取ってない。

民事のことを考えましょう。

簡単のために不法行為による損害賠償請求の話。争点は、損害賠償請求権の有無です。

そこでは不法行為があったかどうか、それが問題です。

これがないとされれば敗訴です。

行列??」などで判断しているのは、請求が成り立つかどうかの問題です。

それは請求が認められるという判断ではなく、裁判所に認 め ら れ う るという判断なのです。

なるほど、認定される確率が40%だったり60%だったりするという番組構成だったはずです。

これに対して実際の裁判では、請求権があるとされても、

「どのくらいの額が認められるか」という点は裁判所が認定するのです。

例えば、交通事故の過失割合とか。

さすがにここまでは一介の弁護士ができることではありませんし、やるのはおこがましいともいえます。

裁判所はそういう認定のノウハウの積み重ねがありますし、

部外者が出来てしまえば裁判所は不要になってしまいます。

これを刑事裁判に置き換えると、

争点は、国による刑罰権(国が被告人に刑罰を課してよいか)の有無となります。

そこでは、刑法に触れる行為があったか、それは違法性のある行為か、(責任は問えるか)が問題となります。

これがないとされれば無罪です。

で、量刑の判断というのは、刑罰権を確定させた上で、

その刑罰権が「どのくらい認められるか」を認定するというものです。

これを一介の弁護士がやるのはちょっと、というのは民事と同じです。

また、刑事は民事と違って、

このくらいのことをするとこれくらいの刑罰が下るということが明らかになるという点で、

ある意味当事者同士だけの争いではなく、

これをTV番組ごときが、どうこうするのよろしくないという配慮が働いているのではないでしょうか。

正当防衛の事例なんかやったら、マネされかねませんしね。

刑事マニアックという理由もあるかもしれません。

逮捕されたら即犯罪者扱いのこの世の中で、「無罪推定」なんて言い出したらとても共感を得られるとは思えません。

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