所用で外出した。用事、そのものは極短時間で決着が付いた。
その後が続かない。
何の予定もない。何か取り立ててしたい事もない。買いたい物、は沢山あるが、即時買い求める必要のある物は一つも無い。
本当に一人だ。嚔をしても一人。友人達はこんな時に限って、申し合わせたかのように皆捕まらない。
こんな時、今迄なら「某をしたよ、でもその後が続かないの」とあの人にメールをして、返事を見て行動を決めたりしていた。あの人は優しく応えてくれた。会えない時でも「この前○×とかいってなかった?」なんて、さり気なくフォローしてくれた。
あの人は、今はもう居ない。いや、この世に存在はしている。ただ私にはもう、背を向けている。振り向きもしない。
本当に一人だ。咳をしても一人。帰宅しても良かったのだろうが、自室にあるあの人の想い出を眺めて過ごすのはまだ辛い。
恥を承知で、漫画喫茶、に行った。ただ、帰りたくなかった。
何となく雑誌を眺めてみたり、何となくドリンクを飲んでみたりして、何となく、想い出から逃げた。あの人を、刹那でも忘れて居たかった。
雑誌に踊る恋愛関係の記述。ふと飲んだドリンクは、そう言えばあの人が苦手だと言っていた珈琲。想い出から逃げていた筈なのに、想い出は否応なく私にまとわり付いてきた。
これ以上居たら泣いてしまう。いたたまれなくなって、逃げるように店を出た。もうこの店には来られない。いや、漫画喫茶に一人で行く、という行為が、これでもう、最初で最後、なのだろう。
私は何処に居れば好いのだろう。あの人は「ずっと一緒だ」と言ってくれていたから、あの人の傍が私の居場所だと、そう信じて生きてきたけれど。その場所は、もう一生私の居場所ではなくなってしまった。
気が付いたら、居場所なんて何処にも無い。今こうして自室で増田君に話を聞いてもらっているけれど、此処も違う、と心の何処かで私が警鐘を鳴らす。
私は何処に居れば安らげるのだろう。体を休めるだけなら背後にあるベッドで好い。しかし心は、ベッドに入る度疲弊する。
あの人の匂いがする。
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以下追記:
anond:20070129022047 トラックバック、有り難う。
たえてたえてたえぬいて これでもかっていうくらい耐え抜いて ほんとに生半可じゃなく覚悟決めて10年くらい耐え抜いてみ。 新たな地平が開けるよ。 まあ、大抵の人はそんな事でき...