2007-01-19

隠喩としての匿名

ネットで実名・匿名を使うことについて、盛んに議論がなされている。

しかし、そんな議論をする前から、社会は既に答を出している。

愛娘を交通事故で亡くしたばかりの芸能人ブログコメント欄が荒らされるという出来事があった。

既にコメント欄は閉ざされたらしいので、今となっては誰も事実を確認することができない。

しかし、そこは絶対に匿名で荒らされたに違いない、と思われることだろう。

実名やコテハンで荒そうとする奴などいない、と誰もが考えるから。

たとえ事実がどうであっても、そのように思われる。

反「社会」的な事件がネットで起こるたびに、匿名掲示板存在が槍玉にあげられる。必ず。

実際に匿名掲示板が事件に寄与していようがいまいが、「社会」にとってはどうでもいいこと。

反「社会」的な行為のアシがつかないように、匿名を用いる。

そして、反「社会」的な行為を助長するために、匿名掲示板存在する。

それが「社会」の認識なのだから。

匿名掲示板にも良スレはある、という人へ。結構。きっと、そうなのだろう。

貴方匿名掲示板を擁護する者だと見なされる。貴方の言ったことが事実かどうかに関わらず。

貴方の頭の中はお花畑だと思われる。

そして、貴方の居場所は毒の沼だと思われる。

貴方はもちろん、そのことを知っている。

だから貴方は、日頃から「ネット匿名は悪だ」と主張しているはずなのだ。ネット以外の場所では。

そのようにして溜め込んだ心の毒は、ネットで吐き出すしかない。

もちろん、匿名で。

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