ときどき無性に日の出が見たくなる。
それは今日みたいにこんな時間に目が覚めてしまった、あるいは今まで起きていたような日で、
つまりは不規則な生活のあらわれだ。怠惰の証拠だ。だって普段の俺の生活リズムなら
こんな時間に起きるはずなんてない。ぐうたらし尽くしてるとき、たまにこんな時間に起きてる。
そして無性に日の出が見たくなる。
もしくは逆に、無性に日の出が見たくなったから起きた、のかもしれない。
まあとにかく見たくなる。特に冬の空は格別だ。月並みだけど空気が張り詰めてていい。静けさが際立つし、空の迫力が尋常じゃない。今夜明けだが、昨日みたいにものすごく降ったあとでカラカラに晴れたときの夜明け前から日の出までなんて、もうこれだけで泣けるぐらい凄い。そして日の出はもっと凄い。見た瞬間、今日も一日頑張ろう、って気になる。頑張る?こんな時間に起きてるぐらいぐうたらなのに?眠気も最高潮のはずなのに?そう。実際今日も一日頑張れない。あの誓いは何だったんだってなるのがいつものパターン。でも、太陽を見てる間だけはホントに、心の底から勢いがせりあがってくる。やっぱ太陽は凄い。自殺志願者は富士の樹海へ行く前に五合目でも何でも行って太陽を見るべきだと思う。富士山といえば毎年元旦のニュースで初日の出をみ隊、のような連中が報道されるけど、あの人たちの気持ちはホントわかる。年明けたばっかなのに人波にもまれて人が作ったおみくじで一喜一憂するのはさらさらごめんだけど、年明けたばっかなのに日本で一番高い山をヒーヒー言いながらただ単にでかい火の玉眺めに登るのは全然アリだ。ていうかこれ打ってる間に空がもう白んできたけど、どうやら今日はハズレの日みたいだ。カラッカラに晴れてるかと思いきや、ホライズンのあたりにクラウドがギッシリで日の出がよく見えないまま朝になってしまった。でも何か元気だ。打ってる間に心の中で今まで何度も見た日の出をシミュレートしたおかげかもしれない。太陽は、俺の心の中にあるんだね・・・。よし、かっこいいこと言った気がする。そろそろ寝よう。もう7時だし。・・・あれ?