企画のアイデアが浮かばない時とか、英単語が覚えられない時とか、新しい環境での人間関係に馴染めない時とか、お金がないけどモテたい時とかは、それぞれ一見関係のなさそうなものを繋げて考えろとか、対義語とセットで記憶しろとか、とりあえず挨拶だけしろとか、一週間着回しのできる服20とか、実に具体的なテクニックが様々な書籍・雑誌で紹介されている。それなのに、いじめられた時にどうすればいいかという話になると、逃げずに戦えとか、強くなれとかいう一切役に立たない精神論、あるいは親や先生に相談しろとかいう何十年と繰り返されてきた型通りの返事ばかりが答えに挙がるのはなぜだろう。
「小学生は雑誌を買わないしネットも見ないから」ではないだろうか。人の目を引くような見出しやちょっとしたライフハックの情報は、雑誌やネットをブラウジングするような、大量の情報に囲まれている人間を対象として、そういった人間の興味を何とかして惹こうとする動機がある場合に生み出される(雑誌やウェブサイトなど)。小学生を対象とするそういった記事を提供しても小学生は雑誌を買わないしネットも見ないので、金銭的メリット(もしくは名声)がないからではないだろうか。
でもネットに関して言えば、最近は小学生もネットを見るようになってきているし、「2週間でいじめられっ子を脱するための10のメソッド」とか「登校拒否になったときのためのリンク集」などの記事を載せるサイトがあったら、やりようによってはアクセスを稼げるんじゃないか。小学生はクレジットカードを持ってないのでネットで物を買えないから広告がつきにくいというのがネックかもしれないが。