2010-03-05

派遣村彼女の活動の違い

彼女とは、先月末にテレビ番組世界一受けたい授業」に登場したロザンヌ・ハガティ女史の事である。

彼女は、当時ホームレス徘徊する荒廃したニューヨークを立て直すべく様々な奮闘を重ね、ついにはホームレスと彼らが関わる犯罪発生率を激減させることに成功したという。

テレビ番組彼女は、日本カプセルホテルを参考に廃墟化していたホテルを買い取って改装し、そこをホームレス達の住まいとしたと紹介された。そして、就業するために必須の住所を提供し、家賃収入の1/3と設定する事で就業へのモチベーションを高める工夫などを凝らしたのだという。

これを見ながら、昨年末、一昨年末の「派遣村」の騒動を私は思い出した。そしてふと思った。彼らが目指していたのは彼女だったのではないかと。

しかし、彼女と彼らの決定的な違いが、番組中にさらりと流された事に私は悲しくなった。

彼女の活動の拠点となる、廃ホテルの買い取りと改装にかかる費用彼女はどのように捻出したか。放送では「企業寄付を募り」と言われていた。

そうなのだ。彼女にとって企業とは、ホームレス達を救済する資金提供者なのだ。決して敵対する関係だとは考えていない。いないからこそ、彼女は堂々と彼らに寄付を求め、企業もそれに応じたのだろう。

翻って「派遣村」はどうだろうか。むやみやたらと大企業を批判し、攻撃し、「派遣切り」の人々の敵愾心を煽ってはいまいか。

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