2009-12-17

鏡に色はありません

私は多分鏡のような人間なのだと思います。

役割は人を写しその真似をし相手を一喜一憂させると言うことだけです。

時には相手を喜ばせ、時には叱咤激励し、時には気付かずそっとそこに立つ。

ただそれだけ。それ以上でもそれ以下でも無く与えられたその仕事を休まず続ける。

そんな生活が物心付いた時分から始まっていて、成長期、反抗期思春期、いろいろ少しずつ拒絶をしてはみたけれどやっぱりその枠からは飛び出せないまま今日まで来ました。

相手が送った目線の先に私も視線を送ります。

相手が挙げたその腕を逃がさないよう私も腕を掲げます。

私はその人を多分完全にコピーできてしまう。口ぶりも癖も歩く速さも食べ方も泣き方もなんでもかんでもコピーしてしまう。

それは決してそうしようとしているわけではなく、ただ宿命のように私の体は吸収し抗うこと無く他者になるのです。

君といると気を使わなくて済むと度々言われる事があります。

それを聞き、私は目の前にいるその人物にとても良く似た笑みを湛えるのです。

  • そういう人はその時は都合が良くて気楽に出来るけれど ある時自分を見つめるときに思い起こすととても辛い人間だと思って悲しくなるから辞めた方がいい 自分もそんな頃があったので...

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