2008-12-02

愛しすぎて、愛してる。

本当に死ぬしかないと思ったらさ、何も言葉なんか出てこないんじゃないの。

ああ、やっぱり俺は絶対に自分からは死ねないんだよなぁ。あの人がこの世に生きている限り、俺はあの人のことを見ていたいから。

見ていることしかできない辛さのために何度自分の心を殺しても、肉体が滅びない限り不老不死のこの心は生き続ける。痛覚を延々と継続的に一生抱き、体も心も生きなきゃいけない。今までも辛かったんだから、これからも死ぬほど辛いんだ。覚悟は、………うん、した。

あの人は星なんだ。見えるけど、絶対に届かない。外部から愛でることはできても、絶対に届かない。命を賭けるほどの覚悟をしなければ会いに行けない遠い遠い異国の貧しい農村の女を好きになったとしても、結ばれる可能性がわずかにでもあれば、それは星なんかじゃない。だからあの人は、俺にとって永遠の距離を象徴する、星なんだ。

あの人の長年の痛み。それを俺は勝手に、あの人に一生精神的に干渉できないくせに、誰のためにもならないのに、背負い続けていかなければならないと感じている。少なくとも、あの人が痛み続けてきた数十年を、俺は同じだけ背負いたい。繰り返すが、俺は勝手に、あの人に一生精神的に干渉できないくせに、誰のためにもならないのに、だ。どうしても、どうしても。腐った意地を貫きたいって、貫けって、脳が言ってる。俺は勝手に、あの人に一生精神的に干渉できないくせに、誰のためにもならないのに、誰のせいにもできないようなことを、したい。したいんだ。この想いが叶わないならせめて、あの人が痛み続けた時間を背負って、あの人の心に近付いた気になりたいだけなんだ。

本当はあの人のすぐ近くにいたいけど、あの人の父親にも兄弟にも息子にも孫にもなることなんかできない。だったら、俺は、別の何かになるしかない。そりゃ、俺だって星になってあの人を勝手に見守っていたいよ。でも俺が星になるって、なにが起きたって輝くこともできない無責任な物体になるだけだ。そんなもんになって、あの人の頭上にいてはいけない。じゃあ何になればいいんだろう。わからない。この世に、そんな何かという概念はないのだろう。だとすれば、絶対に見つからない答えを探してさまよい続けるしかない。つまり、今の自分そのものなんだ。そうなんだ。俺は、ただの、俺でしかないんだ。俺以外の何者にもなれない。

ははは、バカだなあ。あの人、じゃない別の道なんかいくらでもあるよ。知ってる。知ってるけどさぁ、今はそれしか見えないんだよ。俺の目はあの人で焼き付いて、剥がせない。心とかいう意味不明自分が、あの人で支配されている。きっとこういう感覚は誰にだってあるんだろうけど、潰せないんだよ。どうしても。

すぐにその機会があるってわけではないんだけど、次にあの人に会ったとき、俺どうなっちゃうんだろう。会いたくない。あの人は星なんだよ。会っちゃいけないのに。会ったらまた俺、死ななきゃならないのに。でも会いたくて会いたくて会いたくて会いたくてどうしよーもねぇ。顔も見たいし声も聞きたいし笑いかけたい。可愛くて仕方ないあの人を見たい。俺の力で、笑わせたい。どうしよう、俺はどうしようもない。名前の文字を見るだけで、涙が止まらない。今も、涙の内側にあの人がいる。涙なんかじゃ流れていかない。

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