2008-07-01

はじめて他者を愛している、という話

相手はペットである。

だが生まれて初めて私はかれを愛することで「愛する」の何たるかを知った。

私にとっての人間関係は、決められた枠組(複数)における記号(複数)のやりとり以上のものではなかったらしい。

それで不都合が起きなかったのは、私がその枠組の選択と記号の運用を適切に行っていたからだろう。

多分。

動物固有のコミュニティから引きはがし、人間社会に組み込まれてしまった動物の一部がペットだろう。

だからとことん人間に都合の良い存在だ。

その都合の良さに対して何らかの罪悪感を抱くとして、(1)飼うのを止める(処分する)(2)その罪を最期まで一貫した論理で突き通して犯し続ける、この二点の他に何もしようがない。動物ペットとして囲い込んだその時点から、もう罪悪感もクソも引き返せないところに立たされている。

どうやら私はとことん自分に都合の良い存在しか愛せないらしい。

逆を言えば、(AはBにとって)都合の良い存在でなければ(BはAに)愛されない、という思いもどこかにあるのだろう。

ごめんなさい。

ありがとう

ごく原始的な感情が伝わってくる。

『いつも一緒にいよう』

私もいつも一緒にいたい。

人間なんかに生まれなければ良かった。

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