2007-07-22

麻酔科のこと

「座ってるだけで楽そうだよね」とか、「君達意識のある患者診たことある?」とか。

麻酔科というのは歴史が浅くて、実際見た目楽そうで、外科医からはいつも格下の扱い。

15年ぐらい前。蔑まれた生活が続くなか、あるとき教授がみんなに告げた。

一人に石を投げられたら、二人で投げ返せ。

二人に石を投げられたら、四人で石を。

八人に棒で追われたら、十六人で追い返し、

三十人に中傷されたなら、六十人で怒鳴り返せ。

千人に襲われたら、全員で立ち向かえ。

それはまるで決起を促す檄のようですらあった。

麻酔科はそれ以来、何かあると一団となって対処した。

麻酔科の人間に関わるとやっかいなことになる」

外科系各科はそう思い、手術室の権限を麻酔科に一任した。

戦いを繰り返していくうちに、病院平和をとりもどしていった。

麻酔科の団結力は、今でも最強。労働時間も、時間料金も拘束されて、全国共通。

5分麻酔でも1時間分の料金を取るし、手術中に患者が急変したところで、時間になれば

麻酔科は帰る。そこから先は、外科麻酔になったり、整形麻酔になったり。

医療従事者が1枚岩なんて、大ウソなんだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん